不動産業界に必要な資格とは?
2024年02月19日
不動産で役立つ資格とは?
今回は不動産業界内での転職をご検討されている方に向けて、不動産業界での転職で役に立つ資格を紹介します。
不動産業界で代表的な資格である宅地建物取引士(以下宅建士)以外にも転職に役に立つ資格がありますので、是非ご覧下さいませ。
また、宅建士の資格などは合格率15パーセントとかなり狭き門となります。その他の資格の取得についての難易度や資格の取得条件なども分かりやすく説明しますので、 自身のキャリアアップの為に計画的に取得を目指してみてください。
不動産転職で役立つ資格その1:宅地建物取引士
不動産業界の代表的な資格は宅地建物取引士になります。
不動産業を営む際には、ひとつの事務所において業務に従事するもの5人につき、専任の宅地建物取引士を1人以上の割合で、設置しなければならないため、非常に優遇される資格です。
また取引の際には賃貸や売買の契約が成立するまでの間に、借主や買主に対して書面を交付した上で、宅地建物取引士から重要な事項をしなければならず、不動産業の中で大切な役割を担います。
受験資格はなく、誰でも受けられる試験で、年間20万人ほどが試験を受けて、約3万人が合格しています。
合格率は約15パーセントの難易度です。
不動産転職で役立つ資格その2:FP
顧客の資金計画に携わることがある不動産業界ではFP(ファイナンシャルプランナー)の資格も役に立ちます。
不動産を扱う上で住宅ローンや、税金、相続の話はつきものですので、不動産売買仲介の業務ではFPの資格があることでより信頼を得られるかもしれません。
FP3級の受験から始め1級へと難易度があがりますが、実務レベルであれば2級以上の取得を目指しましょう。
合格率はFP3級が70%程度、FP2級が25~30%程度、FP1級が10%程度になっています。
不動産転職で役立つ資格その3:不動産コンサルティング技能士
不動産に関する専門的な知識や能力を身に付け、依頼者にアドバイスができる不動産コンサルティング技能士の資格は転職で役に立ちます。
近年では40%台の合格率で推移しており、簡単なように感じられますが、そもそも受験資格のハードルが高い資格です。
受験するためには宅地建物取引士、不動産鑑定士、一級建築士のいずれかの資格を持っていることが条件で、資格取得のためには実務の経験も必要となります。 宅地建物取引士、不動産鑑定士、一級建築士の資格を持っている人はキャリアアップの為に受験してみてはいかがでしょうか。
不動産転職で役立つ資格その4:マンション管理士
マンションの維持や管理のための助言を行うコンサルタントの役割を果たすマンション管理士の資格は不動産業界の転職で役立つ資格です。マンションの管理組合の運営や建物の保全などについて計画を建てることが主な仕事となります。
マンション管理組合側の立場に立って総合的なアドバイスを行うため、特に賃貸の仲介や管理業を主に行っている会社では特に重要な資格です。
試験の合格率は近年では7~9%台となっており、宅建と比べると少し難易度が高い資格です。 受験資格に制限がない国家資格で、受験者が多くなり、合格率が低くなっているとも考えられます。
不動産転職で役立つ資格その5:管理業務主任者
管理業務主任者はマンションの管理委託契約に関する重要事項の説明や管理事務報告を行うときに必要な国家資格者で、転職に役立ちます。マンション管理会社の立場から受託契約の内容説明や管理状況の確認~報告を行うのが主な仕事です。
管理業務主任者になるには管理業務主任者資格に合格する必要があります。
試験はマンション管理士の試験と出題範囲がほぼ同じであるため、一緒に受験することも可能です。
またどちらかの試験に合格していれば、もう一方の試験において5問免除を受けられます。 マンション管理士と管理業務主任者の資格はいずれもマンションの管理に関わる資格ですので、合わせて取得すると良いかもしれません。
不動産転職で役立つ資格その6:賃貸不動産経営管理士
賃貸不動産経営管理士は賃貸アパートやマンションの管理についての知識を持つ専門家とみなされる資格で、賃貸仲介や投資用物件の営業職などの転職に役立つ資格です。
賃貸住宅を管理する業者は業務の管理や監督を行うために営業所や事務所ごとに一人以上の業務管理者を配置しなければなりません。賃貸不動産経営管理士の資格は業務管理者の要件を満たしており、不動産業界では転職に有利な資格となります。
豊富な知識を持ち、オーナーと入居者に対し、中立な立場で職務を行う賃貸不動産経営管理士は今後ますます重要な資格になると考えられます。 だれでも受験することが可能ですが、資格登録のためには2年以上の実務経験、もしくは実務経験2年とみなす講習を修了することが必要です。
不動産転職で役立つ資格その7:インテリアコーディネーター
インテリアコーディネーターは快適な住環境を作るためにアドバイスを行う専門職です。
不動産を購入した方へのインテリアのアドバイスや不動産管理会社や仲介会社であればリフォームやリノベーションの提案など活躍の場は多岐にわたります。
不動産会社にとってもインテリアコーディネーターが在籍していることで、お客様へのサービスの付加価値を高めることができますので、転職に役立つ資格と言えます。
試験は1次試験に合格すると2次試験を受験しますが通じての合格率はおよそ25%前後です。
誰でも受験することができる人気の資格ですが、難易度はそこまで高くありませんので、転職を考えている人は資格を取得後にしっかりとインテリアコーディネーターとしての経験を積んでいくことが大切です。
不動産転職で役立つ資格その8:建築士
建築士は住宅やビルの設計、現場の管理等を行う事が出来るため、当然不動産業界での転職でも大いに役立つ資格です。
ただし、受験には要件があり、だれでも受験できるわけではありません。
建築系の学校を卒業していること、もしくは7年間の実務経験があること、が受験資格となります。
試験は学科試験と製図試験があり最終的な合格率は25%前後です。
厳しい受験資格があり、この合格率ですので、非常に難易度が高い資格だと理解できるかと思います。
不動産転職で役立つ資格その9:不動産鑑定士
不動産鑑定士は不動産の鑑定評価や土地の有効利用などのコンサルティングなど多岐にわたる仕事を行っています。
不動産会社内でも企画や管理、開発などの部署で、専門知識を活かして活躍できるため、転職で役立つ資格です。
不動産鑑定士試験は短答式試験、論文式試験の2段階式になっており、合格率はそれぞれ短答式試験32%程度、論文式試験が14%で非常に難易度の高い資格です。
不動産転職で役立つ資格その10:土地家屋調査士
土地家屋調査士は土地や建物に関する調査や測量を行い、不動産の表示に関する登記の申請手続きを代行することが可能です。
不動産会社に勤めている人のキャリアアップにも有効な資格で、転職にも役立ちます。
土地家屋調査士の試験は筆記試験と口述試験が行われ、最終合格率は8~9%の間で推移しています。
計算や作図が必要で難易度の高い資格ですが、受験資格が設定されていないため、だれでも受験できる資格です。
不動産転職で役立つ資格その11:司法書士
司法書士は法務局や裁判所などに提出する書類の作成や登記関係の仕事を行います。
登記手続きなど司法書士事務所へ依頼する不動産会社が多い中、もしも社内に司法書士がいれば不動産売買時の登記など自社で一貫して行うことも可能になります。
司法書士を採用したい不動産売買仲介の会社は多く、非常に役立つ資格です。 司法書士試験の合格率は例年3~4%台で推移しており、難関資格のひとつと言われていますが、受験資格が設定されていないため、だれでも受験できます。
まとめ
本日は不動産転職で役立つ資格を紹介いたしました。
不動産業界であればまず宅地建物取引士の資格の取得を目指すかもしれませんが、他にも転職に役立つ資格がたくさんあります。 難易度や受験要件などは資格によって様々ですが、資格取得に向けて勉強することは自身のキャリアアップにもつながります。
資格を取得できれば、普段の業務においての信頼も高まるでしょうし、転職時にも有利になるはずです。
資格があることで年収が高くなる転職ができるかもしれませんし、自分がチャレンジしてみたい職種への転職が可能になるかもしれません。 資格を取得しておけば、将来的に独立することも可能です。
自分の目標達成に向けて、資格を取得に挑戦してみると良いかもしれません。