筆界特定制度とは?

2024年03月10日

筆界特定制度とは?

 

 

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皆さんは、「筆界特定制度」についてご存知でしょうか。
不動産の境界トラブルにお困りの方は、筆界特定制度について知る必要があります。
そこで今回は、筆界特定制度がどのようなものなのかご紹介します。
メリットやデメリットについてもご紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。

 

そもそも筆界特定制度とは?

 

そもそも筆界とは、土地を法務局へ登録する時に、その土地の範囲を決めるために定めた境界のことを言います。
合筆や分筆などの手続きがない限り、登記された時の区画線を筆界とします。
なお、筆界は所有者同士が合意しているだけでは変更はできず、手続きが必要です。

 

ただし、隣の家と筆界が明確になっていない時は、トラブルになるケースがあります。
土地の売却や改築工事をする時などは、特にトラブルに発展しやすいです。
土地の売却時に隣家の土地も売ってしまうと、訴訟などの大きな事態に繋がります。

 

またブロック塀を作る時も、筆界をめぐるトラブルになりやすいです。
ブロック塀を作る時には境界を決めますが、隣家の立ち合いなしに工事を始めてしまうのは注意が必要です。
「元のブロック塀よりも隣家寄りになった」といったトラブルが発生する可能性があります。

 

これらのトラブルを防ぐために、「筆界特定制度」が有効です。
筆界特定制度とは、平成18年から開始された、法務局で筆界を特定してもらう制度を言います。
申請をすると、筆界特定登記官と外部の専門家である筆界調査委員が調査と話し合いを行い、筆界を特定します。

 

 

筆界特定制度のメリットをご紹介!

 

筆界特定制度のメリットは3つあります。それぞれのメリットを確認しておきましょう。

 

1つ目が、裁判を起こすよりは費用が少なく済む点です。
筆界に関するトラブルを防ぐには、筆界特定制度の活用か裁判所での判断の2つの方法があります。
筆界特定制度でも多少の申請料は掛かりますが、裁判を起こすよりも費用がずっと少なく済みます。
別途測量費用が掛かる場合もありますが、裁判では数万円支払う場合があり、それよりも安い費用で筆界特定が可能になるでしょう。

 

2つ目が、裁判よりも早く筆界を特定できる点です。
筆界特定制度で筆界が特定されるまでの期間は、約半年~1年が目安です。
これでも長いと感じられる方も多いかもしれませんが、裁判になると1年~2年以上の期間を要す場合も多いのです。

また、隣家との人間関係に悪影響が及びにくいこともメリットでしょう。
筆界特定制度で筆界を明確にすれば、お互いが納得した状態で土地の売却や改築工事を行えます。
ご近所づきあいなどの人間関係にも悪影響が出ず、生活への支障もあまりありません。

 

3つ目が、資料収集の負担が少ないことです。
裁判での方法と比較すると、筆界特定制度の方が申請時の必要書類が少ないです。
専門家が実地調査なども行ってくれるため、それに利用する必要書類のみをそろえることになります。

 

筆界特定制度のデメリットとは?

 

筆界特定制度のデメリットは、筆界の特定後もトラブルを解決できない時には、境界確定訴訟になることです。
また、筆界を特定しない場合に比べると、やはり多少は費用が掛かる点もデメリットになるかもしれません。

 

境界確定訴訟は、筆界特定の結果に合意しない場合に、相手方が納得しない境界について裁判所で判断するための訴訟を指します。
筆界特定の立ち合いを拒否されたときや法外な立ち合い料を請求されたときなどでも、訴訟が可能です。
訴訟この訴訟によって、裁判所にて筆界の結果が決まります。
しかし、訴訟に対する少なくない費用や手間、精神的な苦痛などが伴う場合もあるでしょう。

よって、筆界特定制度の利用の有無に関わらず、訴訟に発展して心身ともに疲労してしまう可能性がある点には、注意が必要です。

 

 

筆界特定制度の流れをご紹介!

 

ここからは、筆界特定制度の流れを6ステップでご紹介します。

1ステップ目は、申請です。
土地の所有権登記の名義人などが、対象の土地を管轄する法務局に申請書を提出して、筆界特定の申請を行います。

 

2ステップ目は、公告・関係者への通知です。
筆界特定が申請された内容が公告され、筆界で接する隣地所有者などの関係者に対して通知されます。
また、申請人・関係人は意見や資料の提出が可能です。

 

3ステップ目は、筆界調査委員による調査です。
法務局の長から指定された筆界調査委員が土地に向かい、必要な調査を行います。
筆界調査委員は、対象となる土地の実地調査を行い、申請人や関係人などから知っている事実の聞き取りを行ったり、資料の提出を求めたりします。

 

4ステップ目は、対象土地の測量です。
申請人が測量にかかる費用の概算額を支払った後、筆界調査委員による調査の結果を踏まえて、対象土地が測量されます。

 

5ステップ目は、意見聴取等です。
筆界特定を行う筆界特定登記官は、申請人や関係人に、意見を述べたり資料を提出したりする機会を与える必要があります。
意見聴取等の期日には、筆界調査委員も立ち会うことになります。

 

6ステップ目は、筆界特定です。
筆界調査委員の意見を考慮し、地図等の内容や様々な状況を総合的に判断して、筆界特定登記官が対象となる土地の筆界を特定します。
筆界が特定された後は、申請人や関係人に筆界特定の内容が知らされ、筆界特定をした旨が公告されます。

 

筆界特定制度にかかる費用をご紹介!

 

 

ここからは、筆界特定制度にかかる費用を3つご紹介します。

1つ目が、筆界特定申請手数料です。
筆界特定制度を利用するために必要な費用が筆界特定申請手数料であり、先ほどもご紹介したように申請人が負担します。
筆界特定申請手数料に関しては、対象土地が登録された固定資産課税台帳の価額にもとづいた計算式によって算出できます。

 

2つ目が、予納手続費用です。
予納手続費用とは、対象となる土地の測量にかかる費用のことで、こちらも先ほどご紹介したように、申請人が負担する必要があります。
申請後の調査段階で筆界調査委員が測量が必要とした場合に支払うことになり、測量を実施する前に支払わないと、申請が却下されてしまうため注意しましょう。

土地の広さや状況によって費用は多少変動しますが、通常の測量費用と同程度だと考えておいて大丈夫です。
なお、一般的な宅地の場合、費用はおおよそ30~ 50万円程度になると考えられます。

 

3つ目が、代理人の報酬です。
筆界特定制度は簡易に筆界を特定することが目的の制度なので、申請人自らが手続きすることも充分可能ですが、お忙しい方は申請を代理人に任せることも可能です。
その場合は、専門家の報酬を追加で支払うことになり、費用は10~20万円が相場です。

 

なるべく費用を抑えたい場合は安くない金額ですよね。
しかし、土地家屋調査士に依頼することで、あらかじめ土地の測量を済ませた上で筆界特定の申請もできるため、通常よりスムーズに進みやすいです。
報酬にプラスして測量費用を支払う必要がありますが、事前に土地の図面を用意して申請できるため、予納手続費用を支払う必要もなくなります。

 

まとめ

 

今回は、不動産の境界線トラブルにお困りの方に向けて、筆界特定制度について詳しくご紹介しました。
また、筆界特定制度の流れや必要となる費用についてもご紹介しました。
この記事が皆さんの参考になれば幸いです。

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